2016.2.29 update 矯正治療体験記~裏側矯正のそもそも~
歯並び治療というと、「装置が目立つ」ことが真っ先に思い浮かぶかたがとてもたくさんいらっしゃいます。本ブログでは、「歯並び治療=装置が目立つ」というイメージを覆す、「裏側矯正(舌側矯正)」という治療法をご紹介したいと思います。
「裏側矯正(舌側矯正)」とは、読んで字のごとく「歯の裏側(舌がある側)に矯正装置を着ける」矯正方法です。基本的に歯並び治療というのは、歯の表側にブラケットと呼ばれるボタンのようなものを着け、そこに針金を通して行います。従来はそのボタンも針金も銀色だったので、ニコッと笑った時に歯に着けている装置がギラッと光って目立っていました。最近はブラケットが透明になったり、白くコーティングした針金が出てきてはいますが、表側に着けている以上、「見えない」ということはありません。そこで、「見えるのがイヤなら隠してしまえばいい」ということで開発されたのが「裏側(舌側)矯正」です。歯の裏側に装置を着けてしまえば、のぞき込まない限りはまず見えることはありません。
現役のアナウンサーさん、モデルさん、役者さんや芸能人でも、実は裏側矯正中のかたがたが結構いらっしゃいます。他にも、営業職のかたや人前に出る機会が多いかた、成人式や結婚式などを控えた方でも安心ですね。
画像の上に写っているのが表から見える部分で、下に写っているのが鏡越しに見える歯の裏側です。いかがでしょうか?
もともと表に装置を着けていたものを裏に着けると、患者様の違和感の感じ方も変わりますが、治療を行う矯正歯科医・スタッフにとってもだいぶ感覚が変わります。装置を隠しているわけですので、それだけで難しくなります。そして、裏側に着けることで歯に働く力も変わってくるので、表側と同じようには歯が動いてくれません。実はとっても複雑なことをしているので、仕上がりや治療期間、治療費に差が出やすいところです。当院の場合は、仕上がりや治療期間に関しては表でも裏でも基本的には変わらない(症例によって表の方が合ってる、裏側の方が合ってる、ということはありますが・・・)のですが、技術的な部分や準備作業の多さなどで値段が変わってきます。
歯並び治療ではお手入れもとても重要です。折角キレイな歯並びを手に入れても、ムシ歯や歯周病になってしまった、なんてことになっては元も子もありません。裏側に装置を着ける場合は、実は表側よりもムシ歯のリスクが少ないと言われています。これは、お口の中の「自浄作用」という自動洗浄機能のような働きが、表側よりも裏側の方が有利だからなのです。とは言っても、食べカスが絡んだままでは口臭の原因にもなりますので、ハミガキはしっかりしましょう。
次回は、裏側矯正を実際にやってみた感じはどうなのか?というお話をしたいと思います。ご期待ください♪
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